カウンセリングについてAbout Counseling

「カウンセリング」とは

「カウンセリング」という言葉を聞くと、皆様はどのようなイメージを思い浮かべますか?人に相談にのってもらうこと、苦しいときに頼むもの、あるいはうつ病などの精神疾患を抱えた人が受けるものだという意識を持っている方もいるかもしれません。特に、日本では未だカウンセリング=治療という潜在意識があるケースが多いことでしょう。

しかし、本来カウンセリングは病気(精神疾患)の治療的ケアとしてのみ行うものではありません。カウンセリングは、さまざまな悩みを抱える方に対して、専門的知識や技術を持ったカウンセラーが彼らの悩みをじっくりと聴き、受け止めることで、相談者自身が問題に気づき、より良い方向に進んでいけるようにサポートする方法です。

そうすることで、相談者は自分の考え方や行動などを変えていくことができ、効果的に自己成長することも可能になります。

もちろん、カウンセリングで扱うことのできる問題は、日常生活における些細なことから家族などが関係する重大なことまで、実に幅広い事例が数多くあります。

例えば、「なぜだか分からないけれど、人生が生きづらい」「自分自身が価値のない存在だと感じ、自分のことを好きになれない」「プライベートや職場で良好な人間関係を結ぶことができない」「親やパートナーと望まないケンカをいつもしてしまう」などが良くある悩みや心配事だと言えるでしょう。

現在は、心療内科や精神科においても、気軽にカウンセリングを受けることができるしくみが整ってきました。それにより、「ちょっと話を聴いてもらいたい」という方から「深刻な悩みだからこそカウンセリングをお願いしたい」と感じている方まで、さまざまな背景を持った方が足を運んでくれているのです。

しかし、中には「カウンセリングって話を聴いてくれるだけ?」「実際にどんなことをしてくれるの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。
カウンセリングの基本は、相談者の悩みを聴くことですが、カウンセラーは各相談者の状況や状態に沿ったカウンセリング技法を使いながら、彼らの問題の緩和や解決を目指して行きます。

カウンセリングのことをもっと知りたいという方のために、よく使われるカウンセリング技法について、次にご紹介しますね。

1.クライアント中心療法


クライアント中心療法は、カール・ロジャーズが提唱したカウンセリング技法です。日本では、この技法を扱っている場合が多く、メジャーなカウンセリング技法だと言っても良いでしょう。クライアント中心療法は、カウンセラーと相談者はあくまでも対等だという立場を取ります。そのうえで、彼らの悩みや問題に対してカウンセラーがじっくりと耳を傾け、相談者の存在自身をしっかりと受け止めて行くことを大切にします。そうすることで、相談者は自分自身の問題に気づき、自分の力で成長していくとともに、悩みや問題の緩和や解決に向かうことができる存在だという理論を重視します。つまり、私たちは本来、自己成長や自己実現ができる能力を備えているという考えをベースとしているのです。

クライアント中心療法は、カウンセラーが相談者の悩みや問題に対して、指示をしたり、誘導したりといったことは行いません。カウンセラーは無条件に相談者に肯定的な関心を持ち、共感し、彼らの感情を要約して伝えることを繰り返します。この過程を通して、相談者は自分のマイナスな感情に気づき、より良い状態へと変化していくのです。

2.認知行動療法

大阪メンタルクリニック カウンセリングとは


認知行動療法とは、欧米などでオーソドックスに行われているカウンセリング技法で、最近の日本でも取り入れられることが多くなっています。

認知行動療法の理論としては、私たちの持つ不適切な認知(考え)のゆがみを修正し、よりよい捉え方に導いていくことで、悩みや問題を緩和・解消できることを期待するものです。つまり、人間の認知(考え)と感情、行動の3つはつながっており、何かしらの物事が起こってもふさわしい認知ができれば、嫌な感情や問題行動が生じることも少なくなり、ストレスを必要以上に感じずに過ごすことが可能となります。

認知行動療法は、3ヶ月程度を目標に、小さな問題解決から大きな問題解決へと段階的に進めて行きます。このようなステップを繰り返しながら、相談者が効果的な生き方ができるように、カウンセラーはサポートして行くことがポイントとなるのです。

3.精神分析


精神分析とは、精神科医のジークムント・フロイトが発案したカウンセリング技法です。精神分析において人間の心は、エス・エゴ(自我)・スーパーエゴ(超自我)の3つで構成されているという立場を取ります。まず、エスとは私たちの本能のようなもので、無意識を司る部分だと言われています。また、このエスの中には幼少期より抑圧された感情が存在しているとも考えられているのです。一方、エゴ(自我)は、客観的で冷静な思考のことで、エス(本能)と現実的な行動を調整する役割を持っています。さらに、スーパーエゴ(超自我)は私たちの道徳心や良心(社会的規範や親によるしつけなど)を司る部分で、エゴを監視し統制を取るという働きをします。

本来、人間はこの3つの心の部分をお互いに調整しながら生活していますが、外からの大きなストレスなどがかかると、これらのバランスが崩れてしまうことがあるのです。つまり、このようなとき、私たちは自分の心を守ろうと、エゴがそれらの記憶を無意識下に抑えようと機能します。この抑圧された感情が原因となり、神経症などの精神疾患が起こるとフロイトは考えました。

精神分析を行う際は、相談者がカウンセラーに対して、自分が頭に思い浮かんだことを自由に伝えてもらうことをします。それらを話しているうちに抑制していた感情が無意識に生じるようになり、無意識を意識化していくことで、悩みや症状の緩和や解決を図ることを目的としているのです。

4.家族療法


カウンセリングと言うと、相談者個人に対して、カウンセラーが寄り添って行くというイメージがあるでしょう。もちろん、それは基本的なカウンセリングの方法です。しかし、家族療法における相談者の捉え方は少し異なります。家族療法は、悩みや問題を抱える個人のみを対象とするのではなく、彼らの家族のメンバーも含めて一単位と考えます。つまり、相談者の家族全員がカウンセリングの対象者という立場を取るのです。

何らかの問題が生じるのは、相談者自身にのみ問題があるケースも否めませんが、彼らを取り巻く家族のメンバーも相互に影響し合っていることが大いにあります。そのため、相談者の悩みや問題は家族全員の課題として、アプローチして行くのです。例えば、相談者が失敗したときに母親がいつもひどく怒るために、その人が落ち込んでいたとしたら、母親の対応を変化させることも大切になります。そうすることで、家族に対して包括的に、適切な対処法や接し方を工夫することが可能になると言えるでしょう。そうすることで、悩みや問題の解決を図っていくことを目指せる点がメリットです。

また、相談者本人がカウンセリングに前向きではない場合でも、その家族がカウンセリングを受けることによって、間接的に相互作用を作り出すことができる面も強みとなります。

当院は、多くの訓練を積み、深い知識を持つ
カウンセラー(公認心理師や臨床心理士)が
皆様のどんな小さな相談にも寄り添います。


苦しみに行きづまられたときには、ぜひご相談ください。