ロラメット、エバミール (ロルメタゼパム)column

Update:2023.06.30

ロラメット、エバミール (ロルメタゼパム)とは

ロルメタゼパム(Lormetazepam)は、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の一つであり、主に不眠症の短期的な治療に使用されます。

ロラメット、エバミール  (ロルメタゼパム)

目次

ロラメット、エバミール (ロルメタゼパム)について解説

ロルメタゼパム(Lormetazepam)は、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の一つであり、主に不眠症の短期的な治療に使用されます。以下では、ロルメタゼパムについて詳しく説明します。

ロルメタゼパムの作用機序

ロルメタゼパムは中枢神経系に作用し、ガバア受容体複合体のαサブユニットに結合します。これにより、神経伝達物質ガンマアミノ酪酸(GABA)の抑制作用が増強され、中枢神経系の興奮が抑制されます。この結果、鎮静効果や筋弛緩作用が現れ、睡眠を促進します。

効果と効能

ロルメタゼパムは不眠症の短期的な治療に使用されます。主な効果としては、入眠困難、睡眠の断片化、早朝覚醒などの症状の改善があります。ロルメタゼパムは通常、使用後約30分から60分で効果が現れ、睡眠の質を向上させます。

使用方法と投与量

ロルメタゼパムは、医師の指示に従って正確な用量と使用方法に従う必要があります。通常は就寝前に1錠を経口投与します。ロルメタゼパムの推奨用量は個人によって異なりますが、一般的には成人には一日1〜2mgです。高齢者や肝機能障害のある患者では用量の調整が必要です。

注意事項と副作用

ロルメタゼパムの使用にはいくつかの注意事項があります。まず、ロルメタゼパムは中枢神経抑制効果をもたらすため、使用後は運転や機械操作などの活動に支障をきたす可能性があります。また、長期間の使用や急な中止は離脱症状を引き起こすことがありますので、医師の指示に従って使用する必要があります。

  • 副作用には眠気、頭痛、めまい、筋肉の弱さ、注意力の低下などがあります。これらの副作用は一時的なものであり、通常は使用が継続されるにつれて軽減する傾向があります。ただし、重度の副作用やアレルギー反応(発疹、かゆみ、蕁麻疹など)が現れた場合は、直ちに医師に連絡する必要があります。
  • ロルメタゼパムは中枢神経系に作用するため、他の中枢神経抑制薬(アルコール、鎮静薬、抗不安薬など)と併用すると、相乗効果が増強され、重篤な副作用が生じる可能性があります。医師に処方されている他の薬物やサプリメント、OTC薬を使用する場合は、相互作用について医師または薬剤師に相談する必要があります。
  • ロルメタゼパムは依存性を引き起こす可能性があります。長期間の使用や高用量の使用、急な中止は離脱症状を引き起こすことがあります。医師の指示に従い、必要な期間だけ使用し、使用量を徐々に減らすようにすることが重要です。
  • 妊娠中や授乳中の女性、高齢者、肝臓や腎臓の機能障害を持つ患者にとっては特別な注意が必要です。これらの状況に当てはまる場合は、医師に相談し、適切な投与量と使用方法を確認する必要があります。
  • ロルメタゼパムの使用は個人によって異なる効果と副作用をもたらす可能性があります。個人の反応を確認するためには、最小限の効果的な用量で始め、必要に応じて調整することが重要です。

飲みあわせ

ロルメタゼパムは、一般的に不眠症や不安障害の治療に使用される睡眠薬であり、ベンゾジアゼピン系の薬物です。特定の食品との併用によって、ロルメタゼパムの効果や副作用に影響を与える可能性があります。

アルコール

アルコールは中枢神経系に抑制効果をもたらすため、ロルメタゼパムと併用することは避けるべきです。アルコールとロルメタゼパムを同時に摂取すると、抑制効果が相乗されて過度な鎮静や意識混濁を引き起こす可能性があります。また、記憶障害や協調能力の低下などの副作用も増加する可能性があります。

グレープフルーツおよびグレープフルーツジュース

グレープフルーツおよびそのジュースに含まれる成分が、ロルメタゼパムの代謝を阻害する可能性があります。結果として、ロルメタゼパムの血中濃度が上昇し、副作用のリスクが高まる可能性があります。したがって、ロルメタゼパムを服用する際には、グレープフルーツ製品の摂取を制限するか避けることが推奨されます。

重い食事

脂肪の多い重い食事を摂取すると、ロルメタゼパムの吸収が遅くなる可能性があります。そのため、ロルメタゼパムの効果が遅れたり、期待通りの効果が得られなかったりすることがあります。ロルメタゼパムを服用する場合は、軽い食事や空腹時に摂ることが望ましいです。

カフェイン

カフェインは覚醒作用を持つため、ロルメタゼパムの効果を低下させる可能性があります。カフェインを含む飲料や食品(コーヒー、紅茶、エナジードリンク、チョコレートなど)の摂取は、睡眠前に制限するか避けることが推奨されます。カフェインは個人によって感受性が異なるため、自身の体質に合わせた摂取制限が重要です。

グリコピロール酸

グリコピロール酸は一部の食品や栄養補助食品に含まれる成分であり、ロルメタゼパムと併用することで副作用が増加する可能性があります。グリコピロール酸は抗酸化作用を持ち、肝臓でのロルメタゼパムの代謝を阻害することが知られています。したがって、ロルメタゼパムを使用する場合は、グリコピロール酸の含まれる食品やサプリメントの摂取を制限するか避けることが望ましいです。

食物の摂取タイミング

ロルメタゼパムの吸収には食事が影響することがあります。脂肪の摂取が多い食事や重い食事は、ロルメタゼパムの吸収を遅くする可能性があります。したがって、ロルメタゼパムを効果的に利用するためには、軽い食事や空腹時に摂取することが望ましいです。

注意点

上記の食品とロルメタゼパムの併用については一般的なガイドラインであり、個人の状況や医師の指示に基づく具体的なアドバイスが必要です。ロルメタゼパムを使用する場合は、医師や薬剤師に相談し、個人的なアドバイスを受けることをお勧めします。また、他の薬物やサプリメントとの相互作用についても注意が必要です。