コラム

Column

Update:2023.12.21

心療内科と精神科の違い

目次

心療内科と精神科って違うの?どちらに行けばいい?

心療内科は「ストレスなど心理的な要因で身体に現れた症状」を相談・緩和・改善する診療科です。精神科は「心や精神そのものに現れた症状」を相談・緩和・改善する診療科です。

どちらに行けばいいか迷ったら、身体症状(不眠、食欲不振、涙が出る、体が動かない、など)が出ている場合は心療内科を、精神症状(幻聴や幻覚、妄想、過度な物忘れ、性格(人格)の急変、など)が出ている場合は精神科を受診しましょう。

<心療内科と精神科の違いについて解説>

心療内科も精神科も、心や精神に不調を感じた際に受診する診療科です。

明確な違いや線引きがあるわけではなく、大まかに次のように分けられています。

心療内科:心理的な要因により身体に現れた症状を相談、治療する

精神科:心や精神そのものに現れた症状を相談、治療する

それぞれ、どのような症例なのか詳しく解説していきます。

心療内科受診が適している症例

・ストレスによる不眠

・暴飲暴食を含む摂食異常

・食欲がない

・原因不明の耳鳴り

・何をやっても笑えない

・胃腸の不調(下痢、便秘など)

・ストレスによる嘔吐

・何も無いのに涙が勝手に出る

・特定の環境や場所で震えや過呼吸が起こる

・会社や学校がある日に起きられない

・常に倦怠感があり、身体が重く感じる

・イライラすることが多く感情をコントロールできない

・息苦しさや胸の苦しさ、喉が詰まった感じがある

など

精神科受診が適している症例

・周りの人が自分を攻撃しようとしていると感じる

・周りの人が自分の悪口を言っていると感じる

・常に誰かから見られている気がする

・いつも誰かに監視されている気がする

・物忘れが激しく記憶力が著しく低下している

・誰かに後をつけられているように感じる

・周りの人から「被害妄想がある」と言われた

・現実と夢や想像が分からなくなることがある

・自分はおかしいんじゃないかと思うことがある

など

どちらに行けばいいか迷ったら

上述の症例は、あくまでも一例です。

例えば「会社の同僚に悪口を言われているような気がして、会社に行くのがつらく、朝起き上がれないし、訳もなく涙が出たり吐き気を催したりする」という症状の場合は、心療内科にも精神科にも当てはまります。

そういったときは、心療内科も精神科も併設している病院やクリニックを受診すると安心です。近くに併設している医療機関が無い場合は、「身体症状か心の症状か、どちらがより強く出ているか」という点で受診する診療科を決めるといいでしょう。

<病院とクリニックの違いについて解説>

病院とクリニックは、入院施設の有無で区分されています。

病院:入院施設あり

クリニック:入院施設なし

精神科の疾患は入院を必要とするものも多く、周囲に危害を加えてしまったり、日常生活を送ることが困難だったりする症状が出ているケースでは入院を勧められることがあります。

入院の可能性が高い深刻な症状が出ている場合は、初めから病院を受診するのが望ましいですが、クリニックを受診し紹介状を書いてもらうことも可能です。

クリニックは入院の必要がなく、日常生活を送りながら治療を進めていける症状や疾患に適しています。

病院とクリニックのどちらが良いか

病院とクリニックの違いは入院施設の有無だけですが、病院には大学病院などの大型総合病院も含まれます。大型の病院には、最新医療機器が充実していたり、ある分野での権威となる医師がいたり、と最先端の治療を受けられる環境が整っている病院もあります。

一方で、病院には、初診は紹介状が無ければ受けられない、予約がなかなか取れない、診療受付時間が短い、予約方法が電話しかない、といった悩ましい点もあります。

その点、クリニックは全国に数多く開院されており、駅前やビジネス街の中など好立地で通いやすい場所から選ぶことが可能です。

土日も受け付けている、夜まで開いている、インターネット予約ができる、予約なしでも行ける、など、クリニックによって特徴がさまざまですので、ライフスタイルに合わせて相談・治療ができるのも良いところです。

病院のメリットとデメリットまとめ

○メリット

・入院治療を受けられる

・大学病院などの大型病院には最先端の医療機器が揃っている

・ある分野の専門医や権威が籍を置いている病院もある

・総合病院では診療科をまたいで治療を受けられる

○デメリット

・予約が取りにくい

・紹介状が無いと初診を受けられない病院も

・予約方法が電話しかない病院も(しかもつながらないことが多い)

・診療受付時間が短く、平日日中帯のみが多い

・クリニックに比べ数が少なく場所を選びにくい

クリニックのメリットとデメリットまとめ

○メリット

・駅前、駅近、繁華街、オフィス街など、通いやすい場所に多い

・土日も診療を受けられるクリニックも

・夜まで開いているクリニックもあるため会社帰りにも通える

・インターネット予約を受け付けているクリニックが多い

・クリニックごとに特色があるため自分のライフスタイルに合わせて選べる

○デメリット

・入院治療は受けられない

・総合病院のように診療科をまたいでの治療は受けられない

初診の場合は病院とクリニックどっちがいいの?

前述の通り、初診を受け付けておらず紹介状を必須としている病院もありますし、そもそも病院は予約が取りにくいという傾向があることから、初診を受けやすいのはクリニックです。

入院の可能性がある場合も、大きい病院で診てもらいたい場合も、まずは近くの予約が取りやすいクリニックへ行ってみるのがおすすめです。

必要があると医師が判断すれば大きな病院へ紹介状を書いてくれます。

「このくらいのことで受診していいのかな?」

という症状でも、クリニックの方が気軽に受診できるという点もクリニックの魅力です。



<身近な人の心が気になったら>

心療内科や精神科は、自ら受診するハードルが高い診療科です。

心や精神の病気や不調は自覚しづらく、自覚しても「恥ずかしい」「自分に限ってそんな」といった感情から受診を躊躇するケースが多いです。

身近な人が異常に気付き、受診を勧める際には「おかしいから」や「なんか変だよ」といった異常を指摘する言葉を直接向けてはいけません。

「異常がないことを確かめてもらおう」といった言葉をかけて、心のバリアを解いてあげるようにするとスムーズに受診を促せます。

精神科よりも心療内科の方が心理的受診ハードルが低い傾向にあるため、精神の異常を疑っても、まずは入口として心療内科から受診するのもひとつの手です。

心や精神も、適切な治療や処置をおこなうことで回復していきます。

一人で、あるいは身内だけで抱え込まずに、専門家に相談してみてください。