クロナゼパム(商品名:ランドセン/リボトリール)とはcolumn

クロナゼパム(商品名:ランドセン/リボトリール)とは

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クロナゼパム(商品名:ランドセン/リボトリール)とは

クロナゼパムはロシュ社で合成されたベンゾジアゼピン系のお薬で、1969年にてんかん(脳が一時的に興奮することで、けいれんや意識障害を引き起こす病気)に対して有効性が報告されたお薬です。その後日本において1981年に大日本住友製薬からランドセンという名称で販売が開始されました。ランドセンという名称は、てんかんという病気が小児に多いことから「ランドセル」をイメージして命名されています。そして2018年には、太陽ファルマからリボトリールという名称でも販売が開始されました。海外においては、ロシュ社からEUやオーストラリアなどでRivotril(リボトリール)という名称で、アメリカでKlonopin(クロノピン)という名称で販売されています(以降、クロナゼパムという名前で統一します)。

ベンゾジアゼピン系のお薬は、脳の興奮を抑えてリラックスさせる働きがあります。そのため、脳が興奮することで引き起こされる、てんかんや過剰な不安、不眠といった症状を和らげることができます。ベンゾジアゼピン系に該当するお薬は20種類以上あり、それらは構造が似ているため効果自体も似ていますが、作用の強弱や作用時間が異なります。どのお薬も開発されてから30年程度経過していますが、効果が優れているため現在でも広く使用されています。一方で、注意すべき副作用も多くあるため患者さんの自己判断での中止や増量・減量は非常に危険です。

クロナゼパムは作用時間が長く、作用時間は強いとされています。てんかんに対して優れた効果を有しますが、抗不安作用や催眠作用も有します。

 

クロナゼパムの作用について

てんかんは脳内の神経が異常に興奮した時に全身のけいれんや、意識障害といった発作が生じる病気です。てんかんにも色々な発作がありますが、クロナゼパムはその中でも特にミオクロニー発作という顔面や手足の突発的な筋肉収縮が起こる発作に有効性が認められています。クロナゼパムは脳の興奮を抑えることにより発作症状を抑えることができます。その他にも脳が異常に興奮することで生じる「不安」や「不眠」といった症状に対しても効果を発揮します。

クロナゼパムの効き目は長く、服用後2時間で最高血中濃度に達した後、半減期(血液内の薬の濃度が半分になる時間)は27時間と他のベンゾジアゼピン系と比較しても長時間効果が持続するタイプのお薬です。

クロナゼパムの服用方法について

クロナゼパムには以下の種類のお薬が販売されています。

  • 0.5mg錠
  • 1㎎錠
  • 2㎎錠
  • 0.1%細粒
  • 0.2%細粒

初回量の服用は、成人もしくは小児に対しては1日0.5~1mgを1~3回に分けて服用します。その後、患者さんの症状に合わせて適宜増減します。通常、維持量はクロナゼパムとして1日2~6mgを1~3回に分けて服用します。幼児に対しては、初回量として、1日体重1kgあたり0.025mgを1~3回に分けて服用するようにします。以後、症状に応じて適切な効果が得られるまで徐々に増量していきます。通常、維持量は1日体重1kgあたり0.1mgを1~3回に分けて服用します。

 

クロナゼパムの注意点について

クロナゼパムに報告されている主な副作用は以下の通りです。

  • 眠気:13.9%
  • ふらつき:7.6%
  • 喘鳴(ぜいめい※):2.7%

※:呼吸するときにゼーゼー、ヒューヒューという音が生じている状態

クロナゼパムの作用は長時間型で、1回の服用で一般的に24時間以上は作用が持続します。また、すでに書いた通りクロナゼパムはベンゾジアゼピン系に属するお薬であるため、催眠作用や抗不安作用を有します。この催眠作用が長時間作用することにより、眠気やふらつきという副作用となって現れてしまいます。そのため、クロナゼパム服用期間中は自動車などの危険を伴う機械の運転はしてはいけません。その他、アルコールとクロナゼパムの作用は似ているため、クロナゼパム服用期間中に飲酒をすると効果や副作用が強く発現してしまうことがあります。

また、ベンゾジアゼピン系全般に注意すべき重大な副作用に「依存性」があります。「依存性」は一般的に作用時間が短いお薬ほど危険性が高いとされていますが、クロナゼパムにおいても報告されている副作用になります。患者さんの自己判断で休薬や中止することはせず、医師や薬剤師の指示通りに服用するようにしましょう。

 

服用できない/注意が必要な患者さん

クロナゼパムを含めベンゾジアゼピン系のお薬は肝臓で代謝され、主に尿中に排泄されます。そのため肝臓や腎臓が悪い患者さんは効果が強く出てしまうことがあります。一般的に65歳以上の高齢者の患者さんは肝臓や腎臓の働きが落ちていることが多いため注意が必要です。

また、服用が禁止されている患者さんもいます。「緑内障」、「重症筋無力症」の患者さんはその病気が悪化してしまうため服用が禁止されています。その他、妊婦や授乳の患者さんも注意が必要です。動物実験において胎児への影響(催奇形性)が確認されているため、特に妊娠初期の患者さんは予め服用の必要性について医師に相談するようにしてください。